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債務整理すると保証人になれない?アパートや車のローン、奨学金など将来のライフプランにも影響する話

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何事も自分だけの信用で契約が出来たり、物事が進むのであれば自己責任として片付けることが出来ますが、世の中必ずしも自己責任だけでは信用を得られない事もあります。

特に契約に関しては保証人や担保を必要とするケースもあります。

身近な例ではアパートやマンションの賃貸契約、分譲住宅のローン購入、車などのローンや子供の教育ローンや奨学金に至るまで、様々な借金で保証人を立てる必要がある場合があります。

ここでは債務整理をする事で保証人となるのに影響があるのか?について詳しくまとめています。

 

保証人と連帯保証人の違い

まずはじめに、保証人についての理解を深めるのに、保証人と一言で言っても

  • 通常の保証人
  • 連帯保証人

と2つの考え方があります。

 

1つ目の通常の保証人ですが、主債務者が返済できなくなった時に、本人に代わり返済する義務がある事に変わりはないのですが、連帯保証人と違って

  • 催告の抗弁権がある。
  • 検索の抗弁権がある。
  • 分別の利益がある。

となっています。

 

1つ目の催告の抗弁権ですが、主債務者が返済しない時に、保証人に入金を求めてきても「まずは主債務者へ返済するように請求してください」と追い返す事を認めている権利の事です。

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2つ目の検索の抗弁権ですが、主債務者が返済できずに保証人に返済を求められた時に「主債務者の財産を差し押さえたり、強制執行をまずはしてください」と主張する事ができる権利の事です。

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3つ目の分別の利益ですが、「保証人の数だけ頭割りして、それぞれの金額のみを返済」すれば良いとなります。

例えば、500万の借金を主債務者が返済しない場合に、5人の保証人がいる場合は、一人あたり100万円ずつの頭割りになりますので、100万円を返済すれば、残り400万円を請求される事もありません。

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しかし、連帯保証人については、催告の抗弁権、検索の抗弁権、分別の利益の3つ全てが認められていないという事になりますので、主債務者(本人)と同等の責任を持っている事になります。

 

イメージで言えば、借金と見えない鎖で繋がれているような状況で、主債務者が返済しなければ、即時にその負担を背負う事になり、言い訳も許されなければ、主債務者へ請求する事を求めることもできなければ、保証人が複数いる場合でも全額の請求を求められる事になります。

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連帯保証人となるだけで、大きく責任が違いますし、世間で言われるところの保証人のほとんどは「連帯保証人」を意味していますので、気をつけるようにしましょう。

 

 

債務整理する事で保証人への影響は?

保証人の違いについて理解したところで、債務整理をする事で保証人へ影響が出るのか?という点ですが、借金の保証人になる場合は、原則連帯保証人となっていますので、基本は主債務者が返済しなければ、すぐさま連帯保証人に請求がいく事になります。

しかし、債務整理をすれば主債務者の返済義務がなくなったりするため、連帯保証人も一緒に受益する事が出来るのでは無いか?と思われがちですが、実はここに大きな落とし穴があり注意が必要になります。

 

連帯保証人には債務整理の効果は及ばない

主債務者が債務整理をした場合、その効果は本人のみとなっていて、連帯保証人がいる場合は連帯保証人は支払い義務を逃れる事ができないとなっています。

例えば、主債務者が自己破産をして、免責決定を受けて借金返済の義務が無い場合でも、連帯保証人自身が自己破産の手続きをしない限り、連帯保証人が債務整理の効力を得る事は出来ません。

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そのため、保証人に相談もなく勝手に債務整理をしたとなると、信頼関係も壊れますし、保証人に大きな迷惑をかける事になります。

どうしても、借金返済が困難・・という場合は、しっかり保証人と話し合った上で、債務整理するべきか?債務整理した場合に保証人はどうするのか??まで、きちんとまとめておくようにしましょう。

 

保証人を取り消す事は出来ないのか?

連帯保証人になる事が怖い・・という事は理解出来ましたが、保証人になったら最後・・どんなケースでも取り消す事はできないのか?

という問題がありますが、実はケースによっては保証人を取り消す事ができる場合があります。

 

例えば、「相手に騙されて保証人になった」というケースですが、2通りの考えができるのですが、

まず債権者となるサラ金業者などが「保証人は形だけなんで」と言われて契約した場合は、保証人契約を取り消す事は出来ます。

 

しかし、友人から頼まれて「絶対に迷惑かけないし、大丈夫、形だけ」と言われて契約した場合は、保証人契約を取り消すのは難しいです。

 

債務整理すると保証人になれるのか?

ここまでは、保証人付きの借金がある場合の債務整理をする事での影響について、まとめてきましたが、ここでは過去に債務整理をした事がある方が保証人になる事はできるのか?についてまとめます。

 

保証人になるには審査があります。

実は、借金をしたり、契約をしたりする審査があるように、保証人になるにも審査を受ける必要があります。

債権者からすると、保証人を重要と考えている理由としては、契約者本人の信用だけではリスクが高いと判断しているからで、万が一の事があった場合でも、債権回収ができるように考えての事です。

 

そのため、保証人になれる人は、ある意味契約者本人よりも信用力がある人に限られますが、その1つの参考情報として使われるのが「信用情報」です。

連帯保証の契約を審査する場合は、連帯保証人となろうとする者の信用情報を照会する事になるので、

  • 契約者本人に対する信用情報照会
  • 連帯保証人に対する信用情報照会

と両方を行う事になり、また、借入をした際には、保証人契約として信用情報に登録される事になります。

 

保証会社と保証人の違い

よく似た言葉で、保証会社と呼ばれるものがありますが、保証人と同じような役割を担うのですが、若干意味合いが違いますので、補足としてここで紹介します。

保証会社とは、「本人へ融資する与信を保証する」というもので、借入の信用を保証し、もし返済できない場合には保証会社が本人に変わって返済するという事になります。

 

主に、銀行系カードローンで保証会社が付いているケースが多く見られて、例えば三井住友銀行カードローンの保証会社はプロミス、三菱東京UFJ銀行系列のバンクイックではアコムといった保証会社が付いています。

保証会社が返済をすると、「求償権」と呼ばれる権利が発生し、本人に対して取り立てする権利を得る事になります。

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イメージでは、上記のような形で消費者金融などの保証会社が付いていて、利用者の与信を保証して、借入ができるようにしています。

 

ちなみに求償権は、個人の連帯保証人でも認められていて、請求する事が可能となっていますが、例えば本人が返済もせずに逃げている状態で、本人を見つけ出し請求したり、強制執行をする事ができればよいのですが、ほとんどのケースでは本人自身が債務整理をしていたり、自己破産しているケースです。

特に、自己破産をされていると、免責を受けていて、連帯保証人が支払った債務の支払い義務がないとなるので、請求する事が出来ません。

 

ちなみに、連帯保証人が複数人いる場合ですが、もし一人で返済を賄った場合は、他の連帯保証人に対しては、頭数分の割合を請求することが可能です。

例えば、500万円の借金を5人の連帯保証人がいた場合は、一人で500万円を支払ったあとに、他の4人から100万円ずつ回収する事は出来ます。

 

アパートやマンションの賃貸契約で連帯保証になれないの?

債務整理をしていると、保証人になる事ができない可能性がある事をお話してきましたが、アパートやマンションの賃貸契約を結ぶ際に、保証人になってほしいと求められた場合に、特に問題なく保証人となる事が出来ます。

これは、アパートやマンションを管理する不動産会社には、本人や保証人となる人の信用情報を照会する事が出来ないからです。

あくまで信用情報を照会できるのは、加盟登録している業者のみとなるので、金融業者以外の不動産会社などでは加盟登録する事もないので、照会する事はできません。

 

しかし、中には賃貸契約の保証人になれないというケースもあるそうで、そのケースというのが「家賃の返済がクレジットカード払い」となっている場合です。

クレジットカード払いという事は、信販会社を通して契約審査を行うという事になりますので、その場合は審判会社を通して信用情報を照会する可能性が高いです。

 

その時に、債務整理をしている事が判明すれば、その情報が原因で保証人審査に落ちるという事はあり得る話のようです。

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ただし、前述した通り、クレジットカード払いのところでなければ、審査落ちする可能性は低いですから、その物件は諦めて、別の物件を探せば保証人となる事ができる可能性は残されています。

基本的にクレジットカード払いの物件の方が珍しいくらいですので、そこまで難しい問題ではないと思いますが、1つのリスクとして捉えて頂ければと思います。

 

住宅ローンや自動車ローンの保証人は債務整理NG

賃貸契約の場合は、信用情報と直接関係しないため、保証人になれる可能性はありますが、住宅ローンや自動車ローンなどの保証人は、信用情報を照会しますので、保証人になるのが難しい可能性があります。

そのため、債務整理をしていると異動情報をブラックリストとみなす可能性は高いです。

債務整理と自動車ローンの注意ポイントは、自動車のローンは債務整理しない方が良いの?気をつけたいポイントをケースごとにまとめましたでまとめていますので、参考にしてください。

 

奨学金の保証人にも債務整理はNG

同じく、奨学金を借りる場合ですが、子供名義の貸付になりますが、必ず保証人を必要とし、審査が行われます。

保証人のタイプは、

  • 機関保証 (公財)日本国際教育支援協会)が連帯保証する代わりに、毎月の返済額から保証料を差し引き
  • 人的保証 父母や父母に代わる人が連帯保証人、原則として4等身以内の親族や本人や連帯保証人と別生計の人が保証人

となりますので、必ずしも父母や親族などの人的保証でなくても良いのですが、人的補償の場合は、債務整理をした過去がある方は、なれない可能性があると思っても良いかと思います。

 

奨学金についての詳細は、

www.nottoworry-money.biz

でまとめていますので、合わせてお読みください。

 

債務整理すると連帯保証人になれない?まとめ

債務整理は、本人の将来だけでなく関わる家族や保証人まで影響を与える可能性があります。

特に、契約を締結する際や融資を受ける際にも、保証人を付けなければ契約できないというケースもあり、その場合に家族以外に友人に保証人になるように求めるのは、将来の人間関係に影響を与える可能性も高いため、極力身内で保証人となるのが望ましいです。

 

しかし、債務整理を過去にしている場合は、保証人になれないケースがあり、特に債務整理をしている事を信用情報で確認できる

  • キャッシングやカードローンを利用する場合
  • アパートやマンションの賃貸契約で信販会社へクレジットカードで返済する場合
  • 住宅ローン、自動車ローン、教育ローン、奨学金の審査をする場合

については、保証人になる事は難しいです。

 

しかし、アパートやマンションの賃貸契約でも、信販会社を介さない契約であれば、信用情報を照会する事もありませんので、保証人になる事は可能と思われます。

 

もう一つ、債務整理と保証人の関係という点で、主債務者(本人)が返済をしないで保証人に請求がきた場合には、連帯保証人の場合は支払い義務を逃れる事は出来ません。

また、主債務者が債務整理をした場合は、連帯保証人が借金を肩代わりした分も求償権として返済を求める事も難しいというデメリットがあります。

 

さらに主債務者が債務整理をして返済義務を免除されたり、借金を減額されたとしても、連帯保証人には効力は及びませんので、連帯保証人自身が債務整理をしなければ、借金をそのまま請求されてしまう事になります。

この点は重要なポイントになりますので、きちんと連帯保証人になる事のデメリットを理解した上で契約するように気をつけましょう。